このたび、第52回日本小児神経学会総会を、福岡市の福岡国際会議場にて、平成22年5月20日(木)から22日(土)までの3日間開催いたします。
日本小児神経学会総会を、久留米大学医学部小児科学教室にて主催させていただく事は初めてでございますが、皆様方には是非とも多数のご参加を戴き、学問・研究を通して旧交を温め、この学会総会を契機とし、「社会に日本小児神経学会の活動を発信できた」、「共同研究の輪ができた」、「論文ができた」、等の果実が生まれる事を期待しております。
今回のテーマは、「小児神経学、躍動という未来へのかけはし」といたしました。
学会総会の内容に関しましてはテーマを反映すべく、特別講演、教育講演、シンポジウム、ワークショップ、一般演題等で構成し、これまでの学会同様にオーソドックスな小児神経学の構成を踏まえた上で、目玉として、「日本における初めての子どものコホート研究で、社会性の発達に焦点をあてた研究」、「日本における子供の認知・行動発達に影響を与える要因の解明」および、それに強く関連すると思われる「子どもの睡眠研究」をとりあげました。また、ここ数年で飛躍的に進歩した、Duchenne型進行性筋ジストロフィー症の治療法の開発、難治性のミトコンドリア脳筋症のMELASの治療法についてもシンポジウム、教育講演を企画しております。
また新しい企画といたしまして、研究の発展のめざましい新生児けいれん・脳波の実習編を開会前日の5月19日(水)午後に行い、新生児専門医、小児神経専門医の交流も企画しております。また、5月22日(土)の午後からは、小児神経の原点の一つであり、重要な分野でもある「新しい乳幼児健診」を企画しております。今後の5歳児健診、心理の先生方との協働による、動画などを用いた社会・認知・行動などの新しい視点からの「将来の乳幼児健診・学童健診のあり方」を含めた討論を考えております。
開業され小児神経を実践されておられる先生方、大学病院・市中の病院等に、勤務されている将来を期待された若手の先生方にも、乳幼児健診の重要性を再認識していただける機会になればと考えております。
さらに、アジア・オセアニア小児神経学との交流・発展の場も企画しております。
学会総会1日目の20日(木)の夕刻には、懇親会を開催させていただきます。学会員の皆様方にはできるだけ多くのご参加をいただき、懇親の輪を拡げていただければと思っております。ささやかではございますが、食べ物、飲み物をご用意させていただきますので、少しでも福岡を感じていただきながら、楽しいお時間をすごしていただければと思うしだいでございます。また、懇親会は勝手ながら2時間ほどでお開きにさせていただきたいと思います、これは学会員の皆様に福岡のアフターファイブの文化を充分に楽しんでいただくための配慮とご理解下さいませ。
平成22年、5月に皆様方と福岡でお会いできる事を心よりお待ちしております。
第52回日本小児神経学会総会
会長 松石 豊次郎
(久留米大学医学部小児科学教室 主任教授)